髪の毛というのは、ある日突然生えてくるものではありません。
徐々に育ち、抜け、生まれ変わっていっているのです。
その働きは、「ヘアサイクル」と呼ばれています。
またヘアサイクルは私たちの身体を覆っている毛のすべてに周期が存在しています。
育毛を行うに当たっては、このヘアサイクルが重要なカギを握ることも少なくはありません。
それでは、ヘアサイクルとはなにか?ヘアサイクルと育毛の関係についてご説明して行くことにしましょう。
目次
私たちの頭皮に生えてくる、「髪の毛」。
この髪の毛のもととなっているのは、「毛母細胞」です。
髪の毛の始まりは、毛乳頭という、髪の毛の根っこが毛細血管から酸素と栄養を受け取るところから始まります。
この毛乳頭が、毛母細胞に対して、「分裂しなさい」「成長しなさい」という指令を発します。
この指令を受け取ると、毛母細胞は細胞分裂を繰り返していき、髪の毛を育てていきます。
やがて育った髪の毛は、頭皮を突き抜け、表面に出てきます。
私たちが、一般的に「髪の毛」と呼んでいるのはこの部分です。
毛根から髪が生えてから、寿命を迎えて抜け落ちるまでの期間を指します。また、ヘアサイクルは退行期、休止期、成長期の3つのサイクルがくり変えと行われます。
・退行期
十分に成長を続けてきた髪の成長の勢いが弱まる時期です。この時期に突入すると、なにをしてもほとんど髪が成長することはありませんので、育毛を行ったとしても大きな効果を期待することはできないでしょう。この期間には個人差がありますが、毛根が健康な方の場合では、2~3週間が平均的な期間となります。
・休止期
髪の成長が完全にストップして、毛根から抜け落ちて行く時期です。この期間は退行期よりも長く、健康な毛根の方の場合では、およそ3~4カ月となっています。この期間の前半では、髪の成分となる毛母細胞の分裂は行われませんが、後半になると毛母細胞の分裂が始まり、髪となる準備が始まります。つまり、休止期の後半から育毛を開始した場合には、次に訪れる成長期で健康な髪が生えてくる確率が高まるということです。
・成長期
毛根の毛包部分で分裂した毛母細胞が髪として成長し、毛穴から外部に露出してくる期間です。この期間にも個人差がありますが、健康な毛根の方の場合では、7年前後継続することもあります。
毛穴ごとにヘアサイクルが異なりますが、ヘアサイクルの成長期の期間が長い毛根の数が多いほど、薄毛になる確率が低くなります。
反対に、成長期の期間が短くて退行期と休止期の期間が長くなるほど、抜け毛の量が増え、薄毛になる確率が高まることになります。
つまり、ヘアサイクルを正常な状態に戻すことができれば、AGAをはじめとする薄毛の予防・改善を行うことができるということになります。
ご自身で行うことがて切る方法としては、頭皮クレンジンを行って頭皮環境を整えること、そして外用タイプの育毛剤で育毛を開始することです。
また、退行期と休止期が育毛開始時期と重なってしまった場合には思うように育毛効果を実感することができないかもしれません。
ですが、頭皮環境を整えて育毛剤を使用することによって頭皮の血行が促進され、育毛に役立ちます。
また、ご自身で努力を行っても育毛効果が現れない場合には、頭皮に問題があったり、身体の内部からのケアが必要になることもありますので、ひとまず専門外来でカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。
さて、成長していった髪の毛というのは、そのままずっと頭皮から生え続けるわけではありません。
髪の毛が成長し続けるのは5年程度の間だと言われています。
その間に、髪の毛は、強く、長く育っていきます。
ただ、このように育った髪の毛も、やがて成長を止めます。
そのあと、徐々に髪の毛が弱くなり、抜けやすくなっていきます。
次の髪の毛が育ち始めたのを確認するような形で、もともと生えていた髪の毛は、お役御免とでもいうように抜け落ちていくのです。
そしてその後から、また新しい髪の毛が生えていきます。
薄毛ではない人でも、必ず「抜け毛」が起きるのはこのためです。
髪の毛が抜けること自体は異常でも何でもなく、人間が新陳代謝を繰り返していることの証でもあると言えるでしょう。
このように、正常な期間でヘアサイクルを繰り返しているのなら、人間は薄毛に悩まされることはありません。
たとえ髪の毛が抜けたとしても、また新しく生えてくるからです。
しかし、何らかの事情により、このヘアサイクルのスパンが極端に短くなることがあります。
本来は5年ほど成長を続ける髪の毛が、1年もたたずに成長を止め、抜けていく……
こうなってしまうと、新しい髪の毛の生成が、抜けていく髪の毛の速度に追いつきません。
抜け落ちていく髪の毛の量>成長していく髪の毛の量 となったとき、人は薄毛になってしまいます。
女性の薄毛の場合は、多くの場合、抜け毛は途中で止まります。そのため、「丸ハゲ」になる可能性は極めて低いと言われています。
しかし男性型脱毛症の場合、治療をしないと、このような短いヘアサイクルはとどまることなく、どんどん悪化していきます。つまり、薄毛が進行し、丸ハゲになる危険性が極めて高いのです。
「まだ大丈夫だから……」
「それほど目立たないから……」
「まだお金をかける段階じゃない……」
「ちょっと様子をみて……」
と思っている間に、薄毛はどんどん進行します。
少しでも早く治療に取り掛かりましょう。
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